【レポート】11/15(土) スポーツライディングを極める③「コーナーアプローチとキッカケ作り」 みんなのライディングスクール

Webike みんなのライディングスクール

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皆さんお待ちかね!Webikeみんなのスクール校長を務める、ケニー佐川自らが解説するライテクDVD第2弾 「ケニー佐川のTHE METHOD VOL.2 いまこそワインディングを楽しむ!」 がリリースされました。今回その中から特別にコンテンツの一部をご紹介したいと思います。いよいよツーリングシーズン真っ盛り。ぜひご参考にしていただき、安全で楽しいバイクライフを送ってください。


ブレーキングとひと口に言っても、その目的によって操作方法は異なってきます。教習所などで行う急制動は危険回避が目的であり、できるだけ短い距離で止まることが求められます。これに対してコーナリングにおけるブレーキングは、そのコーナーに見合った速度まで減速することが目的。dvd02_L4_640つまり、ブレーキングにも「止まるため」と「曲がるため」の2種類があるのです。「曲がるため」のブレーキングでは、速度コントロールがポイントになります。そこでのキモはブレーキを「一定に長くかける」こと。ありがちなのはコーナー手前で「止まるため」のブレーキをしてしまっている例。思わずガツンとかけてしまい、車体の姿勢が乱れたり、速度が落ちすぎて逆に失速してしまった経験はないでしょうか。突っ込み重視の走りをする人は特に陥りがちです。

そうならないためには早めにブレーキングを開始し“薄く”かけ続けること。十分な距離と時間をかけてやることで、正確に速度コントロールできるようになるはずです。これを私は「速度の見積り」と呼んでいます。見積りが正確にできれば、どんなコーナーがきても慌てることはありません。逆に楽しみになるぐらいです。

また、ブレーキレバーにかける指ですが、これも決まりはありません。速度コントロールが目的であれば1本か2本で十分だし、ブレーキが効かない旧車などは4本でかける場合もあるでしょう。臨機応変に何本指でも操作できることが大事です。

コーナリング中にドンツキが気になって、なかなかスロットルを開けられなかった経験はないでしょうか。これはエンジン特性によるところもありますが、スロットル操作に問題がある場合も多いものです。ポイントはスロットルワイヤーの「遊びをとってから開ける」こと。dvd02_L5_640スロットルを閉じたらまずは遊びをとった状態で準備し、バイクの向きが変わったらそこから徐々にスロットルを開けていきます。最初にジワッと、後半は加速度的に大きく開けていくのがコツです。

スロットル操作について昔から言われている例えとして「ドアノブを捻る」ように開けるという言葉があります。これはスロットルグリップを柔らかく包み込むように指を添えて滑らかに回転させる、という意味。握り方もグリップに対して斜めに握るのがコツです。極端に言えば、グリップを縦に握るぐらいのイメージです。小指をメイン、手首ではなく前腕の筋肉を使って捻る感じで開けていくようにすると繊細なコントロールがしやすくなります。スロットル操作は「ON」か「0FF」かのスイッチ操作とは異なります。ライダーが求める速度やパワーに応じて、全閉から全開までの範囲で無段階的にスムーズにスロットル開度を調整していくのがキモです。スロットルを閉じるときも急にカットオフするのではなく、オーディオのボリュームを絞るようにスロットルを閉じていくイメージを持つとバイクの姿勢変化も穏やかになるはずです。

バイクは車体を傾けて曲がっていく乗り物であり、そのためには車体を倒し込んでいく必要があります。ただし、直進するバイクはセルフステア機能や回転するホイールが生み出すジャイロ効果などにより、そのまま直進し続けようとする性質があります。車体を倒し込んでいくためには、一度そのバランスを崩す必要があるわけです。そこでポイントとなるのが「キッカケ作り」です。

キッカケ作りなど意識しなくても曲がれる、という人がほとんどでしょう。私たちは皆、幼少の頃から自転車などに乗ることで体に刻みこまれた感覚によって、無意識にその動作を行っているものです。ただ、ハイパワーで重量もある大型バイクになるほど、また速度域が高くなるほど、曲げるためにはキッカケが必要になってきます。

dvd02_L6_640「キッカケ作り」の方法はいろいろあります。まずは上体をイン側に傾けることによる重心移動が基本ですが、これに加えてイン側ステップを踏み込むことで、さらに明確なキッカケを作ることができます。また、腰をイン側にずらした「ハングオフ」フォームであれば、重心移動量の大きさを生かして、より強いキッカケを作ることも可能です。ハングオフはコーナー進入速度が高くなるほどメリットを発揮しますが、その反面、低速域で行うとかえってバランスを崩しやすくなります。つまり、速度域によって体重移動量や入力の強さには加減が必要になってくるわけです。

ハングオフ・スタイルで車体を倒し込む場合、インステップの踏み込みと同時に使っていくと有効なのが、外ヒザによるプッシュ。特に直立付近からの倒し込みが重かったり、いわゆる「立ちが強い」性格のマシンには有効です。

逆操舵とは、曲がりたい方向とは逆にハンドルを切ることで、倒し込みのキッカケを作る方法のこと。キッカケ作りの中で最も機敏なレスポンスが得られるのが特徴ですが、ハンドルをこじることにもなるため、路面が悪い場所ではおすすめできません。

シフトワークを上手くこなすコツは操作全体を「小さく滑らかな動き」でまとめていくこと。加速時はいちいちクラッチを切らなくてもシフトアップできます。加速中に素早くスロットルを戻し、その瞬間チェンジペダルを押し上げますが、タイミングさえ合えば驚くほどスムーズにシフトアップが可能です。スロットルとシフト操作の同調がキモで、手首の戻しを素早く行うためにグリップは軽く握っておくのがコツ。主に小指と薬指を添える程度です。駆動力が一瞬抜ければいいので、スロットルを全部戻す必要はありません。dvd02_L7_426_s

シフトダウンでギアを下げたとき、急にクラッチをつなぐと後輪ロックやホッピングが起きやすく、バイクが不安定になります。特に回転数が高い状態からギアを落とすときは、半クラを長めに当ててエンジンブレーキを緩和するのがコツ。それを機械的に行う仕組みがバックトルクリミッター(BTL)やスリッパークラッチなどの機構ですが、これと同じことをライダー自身のスキルでカバーしようというのが狙い。いわば「人間バックトルクリミッター」になろう、ということです。

また、高い回転数から一気にシフトダウンしたい場合に有効なのが「ブリッピングシフトダウン」です。空ぶかしによってギア間の回転数の差を調整することで、滑らかなシフトダウンを可能にするテクニックですが、完璧にこなすためには高度なスキルが必要になります。焦らず手順を追ってステップアップしてほしいと思います。

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