11月下旬にして最高気温16度という心地よい気候の中、第5回 Web!ke みんなのスクール特別編「みんなのサーキット!」が開催されました。
茨城県かすみがうら市のトミンモーターランドというサーキットを貸切で行うスクールです。
当日は、トミンモーターランドに直接集合ではなく、近くのファミリーレストランに10時に集合しました。
ここでブランチを取りつつ、まず佐川校長によるプリントやホワイトボードを使いながらのレクチャーが行われます。
最初は「安全に!かつ確実に!」といった内容からスタート。その後、今回のカリキュラムの説明へと入ります。
そのカリキュラムとは、「ライディングフォーム」「目線」「ライントレース」「ブレーキング」「スロットルワーク」からなる5つ。
講義の合間に質問が飛び交ったり、熱心にメモを取っている方がいたり、早速、皆さんの熱心な姿勢がとても感じられました。
座学を終えて、いよいよトミンモーターランドへ移動です。
この頃には、皆で一緒にブランチを取った事もあり、和気藹々とした雰囲気になっています。
サーキット到着後、まず最初に行ったのがマシンの準備です。
ミラーの取り外し、ライトやウィンカー部分の飛散防止のテーピング、空気圧の調整などを行います。
その後は柔軟体操。ここは入念に行わないといけません。怪我の元となってしまいますから、ゆーっくりと体をほぐします。
その後は先生がGSX-Rにまたがり、ライディングフォームのレクチャーです。
基本姿勢、グリップの握り方、スタート時のひじを固めずゆったり目に保つた姿勢、ニーグリップ・加速・減速、膝スリへのフォームへと身体を移していき、それぞれの姿勢のポイントについて一つ一つ解説していきます。
この時も次々と質問が出ましたが、佐川校長が皆さんに的確に返答をしてくれるので、さらに理解が深まったようでした。
次は先生のフォームをお手本に、自分のバイクにまたがりフォームの練習を行います。
加速・減速・ブレーキング・コーナリング。
この一連の流れを、佐川校長の掛け声を合図に、停車したバイクの上で繰り返し練習します。
バイクが止まった状態でうまく身体を動かすことが出来なければ、実際に走っているバイクの上で動かす事は難しいですからね。
その次は、歩いてコースの下見を行います。普段、なかなかコース上を『歩く』機会ってないですよね。
「コース幅いっぱいを使って走ってください」「このラインを過ぎてからブレーキングですよ」等の解説を聞きながら、目で見て、足で確認して、コースを一回り。イメージトレーニングを行います。
今回は、目印としてクリップポイントにパイロンが置いてあり、加速を始める場所が一目で確認できるので、とても楽にコーナリング出来そうです。
コースをじっくり歩いてみると「意外にコース幅ってあるんだな」とか「ゼブラゾーンって思った以上にボコっとしてる」とか「信号機ってデカイ!」とか色んな発見がありました。貸切だからこそ、こんな事も出来てしまうわけですね。
さて、いよいよ上級、初級の2組に分かれコースイン開始です。
まず最初の1本目(10分)は、フォームとラインを意識しながらのフォームアップを行います。
といっても初めて走る方も多かったので、主に「コースに慣れる」ための時間になりました。
あっという間に10分間の走行が終わりチェッカーフラッグ。代わって、上級クラスがピットインし、初級クラスの走行開始です。
ピットインした上級クラスの方から、早速、講師陣といくつか質問が飛び交います。
講師の方々が身近にいるからこそ、こんな環境が出来るのですね。
あれこれ質疑応答がなされるのもつかの間、初級クラスがピットインするため、すぐに上級クラスは走行の準備を始めます。
2本目(10分)は左回りのフォーム練習です。
ここトミンモーターランドの正周りは右回りが多いので、逆周りを行い左コーナーのフォーム練習を行いました。
次は、パッシングのデモ走行。佐川校長と田口先生によるパッシングのデモンストレーションセッションです。
立ち上がりによるパッシングと、進入によるパッシングのレクチャーを行います。
午前中にホワイトボードに書いて学んだ内容を、実際にプロの走行を見ることで、より具体的なイメージを頭に描くことができるようになり、非常に実践しやすくなります。また、全員がパッシングの場所などを共有していることで、抜くほうも抜かれるほうも心構えが出来るので、慌てる事が無く安全に走行できるとの事でした。
この後は、今まで勉強してきた内容を統括して実践していきます。
3本目(20分)は目線とライントレースに注力しての走行です。この際、先生方が受講生の前に入り理想的なラインを描いてくれます。
また、コース歩きの時に置いたパイロンがクリッピングポイントを的確に表しているので、パイロンに視線を集中することで、とても気持ちよく走ることが出来ていたようです。
コース上にある色の変わった部分だとか、継ぎ目だとか、看板の位置等々では毎回同じラインをトレースすることは難しいと思いますが、パイロンという目標物があるということが『気持ち良く走ること』において功を奏していたようです。
11月末という季節ですが、20分の走行後は皆さん心地よい汗をかかれていました。
汗をふきふき、水分補給をして「はぁー」っと一段落するかしないかのうちに、次の走行準備のアナウンスがされます。
なかなか走り応えがありますよね。
4本目(20分)はブレーキ&スロットルに注力する時間です。
ここで忘れてはいけないのが、直前に走った目線&ライントレースについても忘れずに実践するということ。
4本目ともなると上級クラスの方たちはコースに慣れ、スピードもだいぶ上がってきましたが、危ない所はほぼ無く、スムーズなライディングをされている方々が多かったように思います。
走行前の不安な顔とは裏腹に、みなさん非常に上手で、講師陣のほうがビックリしている程でした。
5本目(20分)の最終走行は、今までの走行に加えパッシングを含め、総合的に走りをトレーニング。
皆さん各々の課題に取り組み反復練習をしたり、佐川校長と一緒にライディングをして、ライントレースを学んでいる方もいらっしゃいました。
このぐらいの総合走行時間だと「走り足りない」という事も無く、ぐったり疲れる事も無い、心地よく走りこめたのではないかと思います。
走行後は、参加者の皆さま一人ひとりが全員コメントを出しあい、それに対して佐川校長が解答をしていく総括を行いました。
各人がその日一日の棚卸しを行うことで、次へのステップアップを明確にすることができ、一人が感じている内容を全員で共有することでさらなるスキルアップへと繋がっていったようです。
その中には、佐川校長との一対一のライディングレクチャーにより、校長の優雅な走りに惚れ、また参加して身体で覚えたい、との感想もありました。
朝10時から始まり、17時までと長丁場で行われたライディングスクールでしたが「あっという間に過ぎ去った」という感想を持たれる方が多く、みなさん笑顔で一日終えることができました。
「頭ではわかっていても・・・」「なるほど。そうやって動くのか」というようなライディング方法、目から鱗が落ちるアドバイス等々、経験値がたくさん上がるスクールでした。
次回も、より多くの皆さまにご参加頂けることを、スタッフ一同心待ちにしています!